大学院

カリキュラム

博士前期課程

美術総合研究

彫刻(木彫・石彫)

担当:
中谷 聡

彫刻における形態の抽象化について制作・研究する。
主にカービングによる、抽象表現の可能性・多様性について制作をとおし研究する。素材を把握することにより、さらに内容を深め表現意図を明確化する。基本的に各自の研究テーマの設定にそってともに提案しつつ、デスカッションにより制作展開を試みる。
1 各自の研究テーマの設定・制作
2 場と造形の研究・空間への試み
* モニュメント研究(記念碑の存在理由からの考察なども含む)

環境芸術

担当:
髙橋 伸行

元より彫刻には実体と現象、物質と形象といった対の概念がつきまといます。直につかみ取ることの対極にいつもうつろいゆくものを感じ取る。言うなれば両義的な振幅のうちに表現を見出してきたのです。そのようなことから、彫刻表現は「空間」とせめぎ合い、「環境」との親和性を高めてきました。さらにその領域は固有の場所やコミュニティ、ネットワークなどに広がり、「社会」「制度」との関わりも色濃くなっています。こうした今日的な課題にも目を向けつつ、個々の最も切実な主題を深く探究し、制作・研究・実践を展開してゆきます。

複合表現

担当:
神田 毎実

授業名称である“複合表現”は、この授業を主催する研究室の性格を示しています。
研究室の活動は、勿論、複合表現というタイトルが示すように、様々な手法を用いた創作活動を目指していますが、併せてそれらに関係する測定・分析や、成果等のデータの蓄積(研究によってはデータベースの作成)も行います。研究室は、その蓄積されたデータ等を、表現・研究、教育方法の開発など広範囲に応用します。
大学院においては、学生は研究者として研究を深め達成するために、対象を冷静に観察・分析し、科学的・合理的な視点からの検討を試みる必要に迫られることになります。この授業は、研究室に所属する学生が個々の研究のために取組む実験等の試みへの批判の場としての機能を有しており、学生・教員両者によって行われる課題に対する考察をとおして、独自な研究の創出を目的としています。

彫刻・立体表現

担当:
竹内 孝和

彫刻・現代美術

担当:
森北 伸

担当教員は、各受講生の現状を踏まえながら「時代」「社会」「活動する場」をより客観視できるよう促し、リアリティーのある研究・制作する環境を整え、独自性のある作品作りを目指す。

空間表現

担当:
村尾 里奈

彫刻分野における空間表現とは、空間を広く用いた表現、空間を作品に取り込んだ表現をいいます。彫刻とは、第一に素材を加工したり用いたりする”もの”に よる表現ですが、その”もの”の周りの空間に焦点を当て、重点を置くことで、空間を作品の主要な要素として扱うことができます。手に掴むことができない空間に、どのようにアプローチしていくのか。どのように空間に発言力を持たせ、表現として成立させていくのか。様々な実験を通してそれらのことを研究し、各自の作品制作に結びつけていくことが本授業の目的です。

美術特別研究

乾漆技法

担当:
神田 毎実

塑造技法による原形を基に乾漆技法を行います。

木彫造形研究

担当:
中谷 聡

木彫彫刻における表現の多様性にともなう技法について、造形研究とともに、素材の特質・多種多様な技法を再検証し実習をとおし確認する。美術総合研究とのかかわりの中でも再度、技法とテーマの関連性について再考し、表現領域での可能性を研究する。

技法とともに、木材の果たしてきた文化的要素を検証し、人と木のかかわりについて学び、あらたなる造形表現の可能性を試みる。
1 多様な木材よりその特質を生かす造形を各自のテーマにそくし、研究する。
2 木の文化に伴う造形について研究する。
* 講師の先生による講義・演習を集中で行う。

石彫造形研究

担当:
中谷 聡

石材彫刻における表現の多様性にともなう技法について、造形研究とともに、素材の特質・多種多様な技法を再検証し実習をとおし確認する。美術総合研究とのかかわりの中でも再度、技法とテーマの関連性について再考し、表現領域での可能性を研究する。

技法とともに、石の果たしてきた文化的要素を検証し、人と石のかかわりについて学び、あらたなる造形表現の可能性を試みる。
1 多様な石材よりその特質を生かす造形を各自のテーマにそくし、研究する。
2 石の文化に伴う造形について研究する。
* 日本における石の文化と造形について
* 世界の石材による構築物の造形について

石材材料研究

担当:
中谷 聡

材の中でも彫刻作品に多く用いられている、制作に適した石材の材料研究を基本から、実習をとおし学ぶ。
過去の作品群などから石材のもつ表現の多様性・技法を検証し、発展的な研究課題を計画し、実習をとおし、研究確認する。(大理石・砂岩なども含み研究する)
1 石材の種類・用途別特性などを検証する。
* 花崗岩・火成岩・堆積岩の3種類について
* 日本の石材と建築材としての外国産石材の相違などについて
2 各石材に適した道具の検証と製作
* 美術総合研究で試みた道具について、より幅広く展開する

アートと環境

担当:
髙橋 伸行

現実の社会に積極的に関わり、対話や協働を通じて社会に何らかの変革をもたらすアートプロジェクトやまちづくりといった地域活性化に寄与するアートなど、広義でのアートと環境の関わりに着目します。また、観衆の能動的な参加から制度批評に至るまで様々な事例を参照し考察を深めます。さらにこうした表現者の態度やあり方と個々の興味とを突き合わせることで、次なる制作研究の足がかりとします。すでに社会的な実践に入っている場合は、プロセスで生じる諸問題の参考となるかもしれません。当授業を専門性を超えた交流と議論の場とし、新たな関わりが生まれることを期待します。

プロジェクト研究1

担当:
神田 毎実

構成をキーワードに、舞踏・パフォーマンス、衣服造形、舞台美術、作曲、図書館情報学等の専門家が、それぞれのレクチャーを踏まえた上で課題を課します。受講者は、その授業の成果を反映させた作品の発表を最後に行います。

造形研究と作品公開プロジェクト

プロジェクト研究2

担当:
神田 毎実

美術教育の歴史の概要を眺めた後、自身の卒業研究を教材化し、高等学校において授業を試みます。

高大連携プロジェクト

プロジェクト研究3

担当:
神田 毎実

景観の形成について、専門家のレクチャーを交えて考察し、アートと景観について学びます。従来、本学のキャンパスを対象に試みてきましたが、限界集落の景観に対する試みへの変更を計画中。

景観形成試行プロジェクト・地域連携プロジェクト

プロジェクト研究7

担当:
神田 毎実

仏像の大きさや塑造の状態に関する基本調査等を通し、文化財保存の基礎を学びます。文化財保存、文化財修理の専門家が参加します。

文化財保存プロジェクト

プロジェクト研究8

担当:
神田 毎実

図書館情報学の専門家による情報の読み解き方に関する演習を通して、情報の構造について学びながら、美術館のガイダンスシステムに必要なノウハウについて考えます。

産学連携プロジェクト

樹脂研究

担当:
神田 毎実

この授業は、表現にかかわる重要な要素のひとつである“素材”について考察し、大学院(修士課程)における個々の研究の推進に役立たせることを目的としています。

ここでは、様々な表現媒体の中から、“合成樹脂”もしくはその系列に上げられるものを主な対象としますが、漆を除く天然樹脂に対する試みも受け入れる事とします。

テラコッタ技法研究

担当:
竹内 孝和

紀元前から人間が関わってきた土で作り、焼く。その歴史を考察し、現代に生きる私たちがその素材や行為のなかから何を生み出せるかを授業を通し考え、表現へと展開しいく。

塑造技法

担当:
竹内 孝和

新しい塑像表現の可能性を追求する。

粘土技法研究

担当:
竹内 孝和

モデリングをするための素材としてだけでなく、粘土を削る・掘る・穴を空ける・溶かす・盛るなどその特性を生かした表現の可能性を試みる。また最終的には粘土を他の素材に展開することも考慮し制作を進める。

彫刻とドローイング

担当:
森北 伸

現代社会(生活)における美術の役割をディスカッション形式に考察、それを基に個々でドローイングを重ねながら素材・形態・色彩・表面・空間を中心軸に彫刻を考察する。

最終的に彫刻作品として成立させる。

金属彫刻

担当:
村尾 里奈

金属加工に関する技術や専門知識を学び、金属による表現の可能性を探求します。本学で可能な溶接方法は、TIG溶接、ガス溶接、被覆アーク溶接、半自動アーク溶接です。また、金属素材の種類、切削機械工具の扱い方、工業規格、製図、表面処理等についても、必要に応じて学んでいきます。

修士作品・修士論文

担当:
中谷 聡
髙橋 伸行
神田 毎実
竹内 孝和
森北 伸
村尾 里奈

博士後期課程

博士総合研究

担当:
神田 毎実

博士理論研究

担当:
神田 毎実