研究室概要
髙橋研究室では、多岐にわたる彫刻表現を「社会」につなぎ、制作行為を「関わり」にまで広げ、個々の創造性を切り拓いてゆきます。
やにわに「社会」や「地域」といった概念を持ち出すのではなく、自身の切実な訴求が表出されたその先にある誰か、つまりお互いの顔が見えるミクロな関係性も含まれます。また、身の周りの事象を鋭敏に捉え、自身に接続することで押し出されていく表現のベクトルも重視します。
髙橋のこれまでの制作研究は、医療福祉との協働プロジェクトに代表されるように「痛み」に焦点をあて、そこから醸成される表現の可能性を探ってきました。そのようなことから当研究室では、個人はもとよりコレクティブや異分野とのコラボレーション、プロジェクト型の取り組みも視野に入れます。
当研究室は、一人ひとりの内省と逡巡がこの上なく大切だと考えます。なぜならそうした孤独な営みが次第に熱を帯び、創造へと向かう原動力となるからです。そして各々の創造性のはたらきはけっして閉じたものではありません。自身の取り組みが様々な事象と響き合っていることを実感し、また自身にしっかりとつなぎとめるためのリサーチとプラクティスも欠かせないものとなります。さあ、ともに制作と研究、実践へと踏み出しましょう!