愛知県立芸術大学 Aichi University of the Arts


入試(学部)

彫刻専攻では、カリキュラムに沿った基礎教育と応用・展開プログラムの上に、創造性に満ちた研究を自ら進んで行うことが出来る学生を求めています。本専攻の教育の特徴や入試について森北伸准教授に聞きました。

―彫刻の魅力を教えてください。

社会が多様性を含んできているように、彫刻も多様的な世界や領域に広がってきています。しかし、その中で変わらないのは、手でものを作ることの喜びだと思います。自分の手で作れるということは、本当に魅力的なことです。

 ―その彫刻を専門的に学ぶことの意義はどのようなところにあるのでしょうか。

最初から自由であることと、「自由を勝ち取る」ということには、大きな違いがあります。英語でいうと、freedomとlibertyの違いです。哲学でも建築でも、何でもそうなのですが、今ある社会に対してどうアプローチしてものを作るか、ということを考え、その制約の中で自由にものを作り出していく。彫刻も同じです。そうやって、自由を勝ち取ってものを作るということを学ぶのに、大学はとても適していると思います。

―彫刻専攻の特徴、学べる内容について教えてください。

まず、自然が良いですよね。情報の波にさらされることもなく、ゆっくりと流れる時間の中で制作に集中することができます。

学べる内容についてですが、ある程度ものが作れないと意味がないですから、1年生、2年生では、基本的な技法の習得から素材の扱い方まで、彫刻のために必要な基礎をしっかり学びます。例えば、木と木をどうやってくっつけるかは分かっても、大きな石を彫って作った作品をどうやって他の場所へ動かせば良いのかなんて、普通の人はわからないでしょう。3年生、4年生はそれまでに学んだ基礎を基本として、教員とディスカッションしながら、自分の思う作品を作っていきます。学生は1学年10名程度と少人数ですが、工房も充実していますし、教員とも一対一での指導を受けられる。とても贅沢な環境だと思います。

―各学年では、どのようなことを学ぶのですか。

1年生と2年生では、さきほども触れたように、基礎を学びます。多様な技法を学ぶことはもちろん、同じ技法の反復も行います。ただし、反復といっても、やることは全く同じではありません。例えば1年生でモチーフを観察し、その観察したものをそのまま表現することを学んだら、2年生では、観察したものと、自分の表現したい考えを組み合わせ、作品にすることを学びます。3年生では、今まで学んできたことの展開や新たな試みとして作品を制作します。学生はテーマや芸術感など各自の方向性に沿ったゼミを選択し、教員と密接なコミュニケーションを取りながら制作していきます。各ゼミで与えられた課題を通し、創造力・造形力を高め、4年生の卒業制作に繋げます。

―それでは3年生では、より自由に作品を作るようになるということですね。2年生までに基礎をしっかり学んだ学生にとって、これは簡単なことなのでしょうか。

自分を表現するというのは難しいことなので、皆すごく悩みます。そうやって自分が表現したいことがなかなか見つからないときでも、じっと我慢して探し続けることができる学生というのは、卒業してからも制作を続けていける人ですね。

最後に4年生ですが、4年生は卒業制作がやはりメインになります。講評会や口頭試問で、自分の作品の芸術性を言葉で表現することも求められます。

―卒業した先輩たちの進路を詳しく教えてください。

アーティストを目指す学生が一番多いです。大学院に進学してから目指す人もいますし、学部を卒業してすぐ目指す人もいます。ただし、アーティストになるということは、大学時代には当たり前だった充実した制作環境や、相談に乗ってくれる教員、共に切磋琢磨する仲間が全て無くなり、たった1人になるということですから、その中でもしっかりと自分の制作に取り組める人でないと、アーティストとして活動していくことはできません。大切なのは、技量や才能ではなく、アーティストになりたいという強い意志なのです。

卒業後の進路として、アーティストの次に多いのは教員です。本学の教員はもちろん、中学・高校の美術の教員など様々です。また、デザイナーとして、一般企業に就職する学生もいます。彫刻専攻では、彫刻を専門的に学ぶことはもちろん、美術全般の知識を広く学びますので、一見彫刻とはかけ離れたような分野でも、活躍することができます。

―入試ではどのようなことを行うのでしょうか。

入学後は、まず彫刻の基礎を学ぶわけですから、入試ではその基礎を学ぶ技量があるかどうかを問います。一次選考は、石膏素描です。これは、モチーフを観察したままに表現することが求められます。二次選考では、塑造と面接を行います。塑造では立体造形力と感性をみますが、例えばその学生がどういう発想力を持っているのかということをみています。面接では、意欲をみます。言葉遣いが下手でも、自分の意思をきちんと伝えることができれば、何の問題もありません。

※本インタビューの内容は、株式会社さんぽう発行『2014年度版 高校生の新しい学びのすすめ No.8 芸術・美術・デザイン・映像・建築・美学・マンガ・アニメ・ゲーム/音楽系』に掲載の記事に加筆したものです。

 ―昨年度試験問題

・自己推薦入試

2次試験

  2016 入試 自己推 2次

 

・一般入試

 1次試験 マルス像

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2016 入試 一般入試 1次試験

 

2次試験

 2016 一般入試 2次