―金属が語るのは、能動態か受動態か?―

 

 

2016年6月29日(水)〜7月3日(日)  開廊時間 : 12:00-19:00

 

オープニングパーティー 6月29日(水)17:30-18:30

ギャラリートーク      7月 3日(日)14:30-15:30

 

愛知県立芸術大学サテライトギャラリー

〒460-0003  名古屋市中区錦3丁目21番18号 中央広小路ビル3階
■地下鉄東山線、名城線 栄駅8番出口より徒歩5分

(広小路通り、東急REIホテル向かい)

 

お問い合わせ:愛知県立芸術大学芸術資料館  tel 0561-76-4698

サテライトギャラリー tel 052-253-9016

 

企画:  愛知県立芸術大学美術学部 彫刻専攻 村尾研究室

 

 

本展は、彫刻分野で金属を主な素材とした作品を制作している者による展覧会です。ヴォイスとは、2つのことを意味します。一つは「声」や「主張」を意味し、もう一つは言語学でいう動詞の語形変化の「態」を意味します。彫刻には、彫刻が発する言葉ではない「言葉」がありますが、その言葉は、素材や形態、表現している内容など複数の要素が合体した「複声語」です。様々な「声」が発せられる中、素材はどのような役割を果たしているのでしょう。能動態、受動態、使役態、可能態、自発態など動詞には様々な態がありますが、金属はどのような「態」で語っているのでしょう。本展は、金属のヴォイスに耳を傾け、金属という素材と各々が表現しているテーマとの関係性を探る展覧会です。

 

<出品者略歴>

 

民洙 (パクミンス)

1979年 韓国 富川市 生まれ

2008年 ソウル市立大学大学院 環境彫刻学科修了

2014年 東京藝術大学大学院美術研究科博士後期課程入学(現在、博士2年に在籍)

2016年 愛知県立芸術大学美術学部彫刻専攻 非常勤講師

<展覧会>

2011年 「サポーメント・ドット・コム 記念招待展」斗山アートセンター(ソウル)

2010年 「アートガーデン展」セゾン文化会館(ソウル)

2014年 「夏の芸術祭2014」日本橋三越本店(東京)

2015年 「触覚展」大田原市芸術文化研究所(栃木)

<受賞歴>

2010年 檀園美術大展(特選)

2010年 ECO環境彫刻大展(特選)

 

手塚 元彦

1980年 長野県生まれ

2007年 東京藝術大学大学院修士課程美術研究科修了

2008年 東京藝術大学美術学部彫刻科 教育研究助手(〜2011年)

2013年〜現在 愛知県立芸術大学美術学部彫刻専攻 非常勤講師

<展覧会歴>

2014年 「CONNECT」いりや画廊(東京)

2012年 「ART FREEDOM EXHIBITION」選抜アーティスト 横浜みなとみらい(神奈川)

2009年 「克雪ダイナモプロジェクト」越後妻有トリエンナーレ(新潟)

<受賞歴>

2011年 「神戸ビエンナーレ ゲートアートコンペ」(兵庫)最優秀賞

2010年 「日本芸術センター彫刻コンクール巡回展」(東京、兵庫)入賞

2010年 「上勝アースワーク」(徳島)森の空間賞

 

外岡 翼

1993年 静岡県生まれ
2013年 愛知県立芸術大学彫刻専攻入学(現在、学部4年に在籍)

<展覧会歴>

2014年 「空洞展」5/Rhall&gallery(愛知)

2014年 「脈動展」ギャラリー尋屋(愛知)

2015年 「三人展」galleryblanka(愛知)

2015年 「CBC翔け!二十歳の記憶展」(愛知)

2016年 「堀美術館New Dアート展 」(愛知)

<受賞歴>

2015年 CBC翔け!二十歳の記憶展(準グランプリ)

2016年 堀美術館New Dアート展(入賞)

2016年 愛知県立芸術大学 平成27年度優秀学生賞

 

村尾 里奈

1975年 愛知県生まれ

1998年 米国ニューヨーク州アルフレッド大学アート&デザイン学部卒業

2006年 東京芸術大学大学院美術研究科 博士後期課程美術専攻 彫刻研究領域修了 博士(美術)

2013年〜現在 愛知県立芸術大学美術学部彫刻専攻 専任講師

<展覧会歴>

2012,2013,2015年 個展「村尾里奈展」表参道画廊(東京)

2006,2009年 「KAJIMA彫刻コンクール入選作品展」(大阪、東京)

2009年 「STEELERS Vol.VI」天王洲アイルアートホール(東京)

2006年 「第21回 国民文化祭・やまぐち2006」(山口)

<受賞歴>

2002年 東京芸術大学 修了制作買い上げ賞

2005年 野村国際文化財団 野村賞

 

 

<金属と作品のテーマについてのコメント>

 

民洙(パク・ミンス)

金属は、硬くて冷たく感じられるものですが、その一方で、叙情的で柔らかな一面もあります。金属はまるで生命体のように、手荒に扱えば強く反発し、優しく扱えば柔軟に反応します。私は金属の棒材を用いて、“巨大な有機的生命体”である自然の原理が、絶えず生成と成長、消滅を繰り返しながら循環していること、すべての現象は相互依存し、関連しているということを表現したいです。

 

手塚 元彦

私の作品の根底にあるのは、「時間の概念について考えること」です。それを、物体として可視化することで、鑑賞者と感覚的に共有することが出来ればよいと考えています。金属は私たちが扱う時には人工的に加工され、自然界には存在しない形になっています。自分の感覚的な「遠い」概念を物体として表現する上で、自然界から逸脱した無機的な金属で、ゼロから何かを生み出す感覚に魅力を感じます。

 

外岡 翼

人は、様々な色が飛び交う「極彩色」の外界の中で、自己を形成し、維持しているのだと思います。私は人(自我や精神)を「形成体」と「芯」で表現した作品を制作しています。一本の金属による「芯」は、人の核であると同時に、柔らかくてぐにゃぐにゃした何かを支える、骨のようなものだと思っています。それは、芯棒を立てて塑像をする彫刻家ならではの感覚なのかもしれません。

 

村尾 里奈

人間の身体を介した空間、すなわち、人間が経験することで人間によって生きられた空間を、彫刻作品で表現することに取り組んでいます。空間を表現するにあたり、なぜ金属を用いるのかというと、その可変自在性という性質が一致しているからです。空間は常に変化しており、人間が認識することによって一時的に生じては、またすぐに姿を変えるものです。金属も空間も、形のないものなのです。